活動報告
2006年分
2005年以前(旧HP参照)
2006-10-04UP
重粒子線がん治療の最先端
独立行政法人 放射線医学総合研究所を視察


 去る9月13日(水)、私は神奈川県議会がん撲滅をめざす議員連盟(略称:がん議連)の一員として、重粒子線によるがん治療の最先端である独立行政法人放射線医学総合研究所を視察しました。
 ここ、放射線医学総合研究所では、平成6年から18年2月末までに2629症例を数える重粒子線によるがん治療を実施してきました。

 今なお、死亡原因の第1位はがんです。
 1998年(平成10年)に全国でがんで亡くなった人は28万3,827人で、亡くなった人全体の30.3%を占めました。亡くなった人のうち3人に1人はがんだったということになります。
 また、がんにかかる患者数は今後も増加の傾向であると予想されます。がんは働き盛りの人の命を奪うことが多いため、その社会的影響は、はかり知れないものがあります。
 がんの撲滅は国民最大の関心事であり、その日が早く来ることが強く望まれています。


 現在、がんの治療法としては外科療法、放射線療法、化学療法などがありますが、がんは治りさえすれば良いというものではなく、その人の社会復帰を考え、臓器や体の形を損なわないよう配慮し、治療することが望まれます。
 こうした意味においても、放射線療法の重要性は、ますます高まりつつあります。

 独立行政法人放射線医学総合研究所 (放医研) は、1957 (昭和32) 年の創立以来、放射線と人々の健康に関わる総合的な研究開発に取り組む国内で唯一の研究機関として、放射線医学に関する科学技術水準の向上を目指して活動しています。
 2006 (平成18) 年度からは、特に重粒子線によるがん治療の研究や、放射線が生体におよぼす影響の研究、生体における分子レベルの異常を画像化する分子イメージング研究を中心とした「放射線に関するライフサイエンス研究」と、万が一に備える「放射線の安全と緊急被ばく医療研究」を二つの柱として様々な研究を行っています。

 重粒子線がん治療は、他の正常組織を傷つけることなくがん細胞を破壊するきわめて効果の高い治療として世界で注目されています。広大な敷地に建てられた重粒子線棟には、重粒子加速器やイオン源室など巨大かつ精密な数々の装置が設置されています。
 現在、大きさ・価格ともに3分の1(約100億円)位まで縮減していきたいと日夜、研究・開発が行われています。

 現在、神奈川県では県立がんセンターにも、この重粒子線治療装置の導入に向け検討しています。同時に、こうした装置を使いこなすことのできる技術者の育成と人材確保に向け、来年度から県病院事業庁の職員を放射線医学総合研究所に派遣するといった具体的な検討作業に着手いたしました。
 装置の小型化、コストの縮減、人材の育成と確保、さらには、現在はまだ治験段階のため、保険の適用外となっておりますが、こうした様々な課題を克服しながら、県民が身近な場所で安全で安心な治療が受けることのできる環境づくりに今後とも力を注いで参ります。



新しいがん治療時代の到来を告げる重粒子加速器 HIMAC
(Heavy Ion Medical Accelerator in Chiba)

主加速器 (シンクロトロン)

入射器 / 線形加速器

重イオン源

治療室

神奈川県議会議員 しきだ博昭

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