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しきだ博昭
(1)公的住宅の中でもファミリー世帯向けの住宅として供給されている特定優良賃貸住宅の理念、どういった人を入居対象として、どういった目的で制度化されたものか伺いたい。
県土整備部住宅課長
特定優良賃貸住宅制度の理念でございますが、民間賃貸住宅においてはファミリー世帯向け、やや大型の住戸が少ないということもございまして、民間の活力、民間のオーナーさんの建設される賃貸住宅を活用し適正な住居費負担、一定の家賃補助を基にファミリー世帯に活用していただくということを狙いとした制度です。
しきだ博昭
(2)県所管分の概要を伺いたい。
県土整備部住宅課長
県所管分としては、平成18年2月現在で、326団地、7,710戸を管理しております。実際に管理を行っているのは、県に加え県住宅供給公社、JA、指定された民間法人でございまして、管理者がオーナーから借り受けて管理する「借上型」と管理者がオーナーから管理を受託する「管理受託型」がございます。
しきだ博昭
(3)特優賃ストックについては、子育て支援の意味からも十分活用されるべきと考えるが、残念ながら空き家率の高い団地も見受けられる。管理を受託しているのが住宅供給公社であったり、JAであったり、一般県民にはどこが窓口なのかわかりにくい印象を受けるが、県や管理受託者は、現在、空き家の募集に関してどのように情報提供しているのか。
県土整備部住宅課長
特優賃住宅は、基本的に民間住宅でございますので、入居者募集もそれぞれの管理受託者が行っているところでございます。ただ、特優賃住宅は公募を原則としており、広く周知を図る必要がありますので、県としても、定期募集に際して県のホームページで情報提供を行うとともに、「県のたより」に募集の記事を掲載するなど広報に努めているところです。
また、管理者のうち県住宅供給公社・JAにつきましては、管理する団地数や戸数が多いため、年に2から4回、募集パンフレットを作成・配布する形で定期募集を行っております。また、ホームページでも物件検索が可能となっております。募集後発生した空き家についても、ホームページに空き住戸情報を掲載し、随時の募集を行っております。
民間の指定法人につきましては、一度に募集する戸数も少なく、時期も不定期となるため、管理者のホームページによる情報提供、店舗等を拠点とした営業活動等により入居者を募集しているところです。
しきだ博昭
(4)空き家の情報提供については、基本的に管理受託者によって行うことは理解できるが、県としては特優賃を有効に活用してもらうためにも、一般県民への情報提供体制の一元化を図るべきと考えるが、どうか。
県土整備部住宅課長
委員ご指摘のとおり、空き家情報などにつきまして、できる限りわかりやすく、入手しやすい形で提供されることは重要なことと認識しております。
県住宅供給公社やJAなど、実際の管理を行っている主体における情報提供の状況は、さきほど申し上げたとおりですが、そもそも、特優賃はどんな制度か、どんな主体が管理を行っているのか、どこに聞けばよいのかといった基礎的な情報は、一元的にお示しすべきものと考えております。その意味で、県では、制度概要に関するパンフレットの配布、「県のたより」等による広報、さらに県のホームページによる全体的な情報提供を行っているところでございます。インターネットを利用されない高齢者の方々でも、「県のたより」を見て電話によるお問い合わせをいただくケースがかなりございます。
また、県と連携しながら住宅対策や福祉対策に取り組んでいる(社)かながわ・住まいまちづくり協会においても、公的賃貸住宅の空き家情報を一元的に掲載したリーフレットを定期的に発行するという形で、空き家情報の提供に努めているところです。
しきだ博昭
(5)特優賃住宅については、家賃補助などを伴う政策住宅であることから、入居者の収入に上限と下限があることは承知している。たとえば、障害者の場合、本人が望むと望まざるとにかかわらず、基準月収の算定にあたって障害者控除が加えられ、収入基準の下限を下回ってしまう例があると聞いている。本人には家賃負担の意欲も能力もあるのに、機械的に門前払いをされるのは、空き家活用の意味でも、また障害者の住まいに多様性を持たせる意味でも合理的ではないと思うが、県はどのように考えているのか。
県土整備部住宅課長
ご案内のとおり、特優賃住宅は中堅所得者向けの施策住宅でございますので、本県の場合、入居資格は、計算上の月額所得が20万円以上60万1千円以下としており、家賃負担能力を勘案して、収入基準の下限を設けております。
月額所得の計算方法は、制度上、ある程度一律、公平に設けることが必要となりますので、各自の収入や支出の状況にそぐわない場合もあるかと思います。
こうした計算方法が、可能な家賃負担の状況を必ずしも適切に反映していない可能性があること、障害者の方については民間賃貸住宅でバリアフリー設備のある物件が見つけにくい状況であること等を勘案し、今後どのような配慮が可能なのか検討してまいります。
しきだ博昭
(6)障害者向住宅施策の中でも、公的な住宅、とりわけ公営住宅の果たす役割は小さくないと思う。県では、このたび「県営住宅ストック総合活用計画」の見直しを行っているとのことだが、県営住宅の建替えにあたって、障害者向住宅の整備やバリアフリー化をどのように考えているのか伺いたい。
県土整備部住宅課長
県営住宅ストック総合活用計画の中では、「安全・安心な住環境の整備」として、障害者の方々だけではなく高齢者や一般の入居者にも、できる限り安全で使いやすい住宅となるよう、バリアフリー化の推進を位置づけております。
具体には、建替えにあたっては、3階以上の住棟には全てエレベーターの設置や、全住宅において住戸内外の手摺り設置や段差解消などを図るとともに、障害者や高齢者など、特定の世帯向けの住宅の整備も進めてまいります。
また、既存の住宅につきましても、入居者が高齢化した場合や障害をお持ちになられた場合などには、日常生活の負担軽減のため、住戸内の手摺りの設置や段差解消など、建物全体というよりは、入居者の状況に応じた、個別の対応も図ってまいります。
しきだ博昭
(7)建替え事業の際には、障害者向住宅だけでなく、その他の関連施設もあわせて整備できれば、「施設から地域へ」の流れをより一層推進するものと思うが、今までにそのような実績があるのか。
県土整備部住宅課長
県営住宅の建替えにあたりましても、市町村と連携して、高齢者施設等の併設を図っております。たとえば、平成8年度に建替え事業を完成いたしました小田原市内の団地では、地元市と連携して、障害者向けの歯科診療所、高齢者向けのデイケアセンターと県営住宅35戸を1棟の建物に合築いたしました。
こうしたデイケアセンターとの連携事例は、その他に、平成7年度完成の新規建設団地及び平成13年度完成の建替え団地で、併せて2事例ございます。
しきだ博昭
(8)最近では福祉施設の併設の実績が兼ねてはあったが今は、ないようだが、その原因は何か。また、県としては、今後どのように対応していく考えなのか。
県土整備部住宅課長
県営住宅に福祉施設を併設する場合には、福祉施策の主体である市町村が、必要性を判断することになります。県営住宅の建替え事業の実施にあたりましては、当該市町村に対しまして、福祉施設の併設の意向確認を行っているところでございますが、設置の要望が3団地に留まったものでございます。
一方、市営住宅におきましては、市の福祉施策との連携が容易であることからも、5市で31団地の実績がありまして、市内の福祉施設の需要に対応しているところでございます。県といたしましては、引き続き、建替え事業に当たりましては、積極的に地元市町村に対し、福祉施設の併設の働きかけてまいりますが、建替え事業だけでなく、既存団地におきましても、空き店舗や余剰地などを活用した福祉施設等の設置などについて、市町村や福祉関連団体、NPOなどとも連携を図りながら、検討を進めてまいります。
しきだ博昭
(9)建替え事業だけでなく、県営住宅の既存ストックの空き家も障害者施策に活用すべきと考える。既に平成8年度の公営住宅法改正でグループホームに活用することが可能になったが、その後約10年経過しているが、その後の実績はどうなっているのか分かる範囲でお答え下さい。
県土整備部住宅課長
グループホーム事業につきましては、委員ご指摘のとおり、平成8年の公営住宅法の改正により、精神障害者や知的障害者の地域生活援助事業や認知症対応型老人共同生活援助事業としてグループホームを設置する場合には、公営住宅を活用することが可能となりました。
現在のところ、県営住宅での実績はございませんが、県内では川崎市で2団体が6カ所で、グループホーム事業を実施しております。
いずれにしましても、様々な福祉施設の需要に関し、県営住宅を活用していくことにつきましては、県営住宅自体への需要も根強いことから、地元市町村や福祉部局とより連携を強化する中で検討してまいりたいと考えております。
しきだ博昭
(10)公営住宅法上においては、グループホームの活用が可能になったにもかかわらず、現状あまり活用されていないというような答えとうけとめました。その要因はどのようなことが考えられるのか伺いたい
保健福祉部障害福祉課長
公営住宅の活用が進まない要因でございますが、ひとつには、障害者のグループホーム設置基準では、一軒で4名から7名の利用者が、世話人の支援を受け、共同生活ができる形態の建物が原則とされておりますので、既存の公営住宅の空家を利用する場合、それぞれ隣接した、複数の空き家がなかなか確保しにくいことにあると考えております。
さらに、障害者を対象としたグループホームとなりますと、それぞれの入居者の障害特性に合わせた設備の工夫が必要なことから、入居者のニーズに迅速に対応がしやすい民間住宅が、活用されている場合がほとんどとなっているところでございます。
しきだ博昭
(11)これまでのグループホーム設置要件、人数の話もありましたが、こうした、設置要件にさまざまな制約があるため、利用が進んでいないようだが、本年4月から段階的に施行される障害者自立支援法により、グループホームの設置要件も大きく見直され、緩和されるというふうに、伺っています。どういった制度の見直しが予定されているのか、現段階でわかる範囲で、お答えいただきたい。
保健福祉部障害福祉課長
今後、障害者自立支援法のもとでは、これまでグループホームといわれていたものが、家事等の日常生活上の支援を提供するグループホームと、食事や入浴、排泄などの介護を併せて提供するケアホームの2種類のサービスになります。いずれの場合も、単一の建物内にある必要はなくなりまして、サービス提供事業者が適切な支援を行える一定の範囲内であれば、隣接する必要もなくなります。
また、利用者の数も1つの生活単位で、2人から10人以内とされていることから、相当柔軟な設置要件になる見込みでございます。
しきだ博昭
(12)障害者の自立と社会参加や施設から地域へといった現在の流れ、さらには、自立支援法の施行、グループホームの設置基準の大幅な見直しと、緩和といった福祉をとりまく環境が整備されていく現状をとらえて、障害者団体等にも公営住宅の活用の可能性についての情報提供を、今後積極的に行っていくべきと考えますが、この点についてはいかがでしょうか。お答えいただきたい。
保健福祉部障害福祉課長
制度の変更にともないまして、積極的に活用できる状況を踏まえまして進めてまいります。
しきだ博昭
(13)今の答弁を聞きますと、今後は、これまで以上にグループホームの設置にあったって公営住宅が利用しやすくなると思うが、この点は、今後の福祉政策のあり方を考えるとき、大変重要な点であると思います。県としてこのことをどのように受け止めているのか伺いたい。
保健福祉部障害福祉課長
先ほどご説明したとおり、グループホームは、障害者自立支援法のもとでは、相当柔軟な設置ができるようになりますので、このことを踏まえまして、あらためて、公営住宅の空き部屋を利用したグループホームの設置につきまして、県土整備部と連携して進めてまいりたいと考えております。
しきだ博昭
(14)つづきまして昨年12月に公営住宅法施行令の改正が行われて、単身での入居が可能な方の範囲が拡大され、知的、精神障害者の単身入居ができるようになったと承知しております。このことも含めて、今後の障害者の方々の住まいについて、どのように考えているのか伺いたい。
保健福祉部障害福祉課長
今後の障害者の住まいについてでございますが、障害者の地域生活を進めるうえで、グループホーム等、ますます重要になってまいりますが、それと同時に、障害の特性やライフステージに応じて、家族と暮らしたり、単身でも暮らせる、あるいは必要なときに入所施設も利用するなど、本人の意思で、多様な選択ができる幅が広がっていくことが大切であると考えております。
しきだ博昭(要望)
県民が住宅情報へ容易にアクセスすることができるワンストップサービスを展開していくことが重要だと思うので、住宅情報提供体制の一元化に努めてもらいたい。また、福祉の視点を始めとして、さまざまな施策との連携を図り、多様化する住宅へのニーズと時代の流れに沿って、とりわけ障害者への配慮、グループホームの設置を含めた有効な県営住宅等の活用についても、より一層、取組みの充実を図っていただきたい。
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