議会報告
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神奈川県議会
2006-03-07UP


【2005年8月23日 厚生常任委員会】

(1) アスベスト対策について
(2) 県立社会福祉施設等の運営の方法、指定管理者制度の導入状況について
(3) 災害時における医療救護対策等について

(1) アスベスト対策について

しきだ博昭
 連日のように新聞報道、テレビ報道が続いているわけでありますが、県民のこうしたアスベスト対策に対する不安といいますか、この問題に対することを県民も思っているんじゃないかなと、そういう心配をしております。県としても厚生労働省や関係機関とも連携し、取組がされていることと伺っておりますが、この関係について質問をさせていただきたいと思います。厚生労働省からの依頼に基づいて調査を実施するということでありますが、調査の趣旨、調査対象など、これらについて簡潔で構いませんので、御説明をいただきたいと思います。

保健福祉総務課長
 今回の厚生労働省からの調査の趣旨でございますが、昨今、アスベストが大変に危険ということで、そういった施設の利用者、あるいは患者、職員などの安全対策に万全を期すということで、社会福祉施設、病院等での吹付けアスベスト等の使用実態を把握すると、こういうものでございます。
 それから、調査対象でございますが、まず社会福祉施設等におきましては、相当幅広くございまして、障害者、高齢者などの入所施設、あるいは保育所やデイサービスセンターといった通所の施設、これ以外に民間の施設や有料老人ホーム、また病院につきましては、国立病院とか大学病院、県立病院を含みますが、県が依頼された中身につきますと、県立、民間等のすべての病院を対象ということになります。
 それから、調査の方法でございますが、社会福祉施設、病院共、方法は同じでございまして、対象の建物としては、平成8年度以前に修復をした建物を対象にということでございまして、方法としては建物の設計図書等により、吹付けアスベスト等が使用されているかどうかを確認する。その後、使用されているという状況にあれば、それに対する措置ということになりますが、封じ込めとか、囲い込み等、粉じんが飛散しないような状態になっているかということを目視するということでございます。そういった手続を踏まえまして、各施設等から県を経由しまして、国の方には10月末までに報告すると、こういう段取りになっております。

しきだ博昭
 今、この調査の趣旨、調査対象、それから方法について、お答えいただきましたが、福祉施設、保育園、有料老人ホームや公立、民間の病院ということがもちろんございましたが、具体的にいうと調査対象施設というのは県内にどのくらいあるのか。

保健福祉総務課長
 厚生労働省からの調査依頼をされているのは、都道府県だけではなくて、政令市、中核市ということでございますので、県所管ということでお話をさせていただきますと、まず社会福祉施設等につきましては、基本的には政令市、中核市を除く県所管について調査をいたします。ただ、一部、介護保険事業所は県内全域で県が調査します。それらの対象数でございますが、現在、社会福祉施設等で3,744施設ございます。
 それから、病院ですが、先ほど申しましたとおり、県立病院と大学病院の方で、これについては県域全体を県で調査するというふうになってございます。この数が336施設でございますので、社会福祉施設、それから病院を合わせますと4,080施設という数になるということでございます。

しきだ博昭
 それを10月末までに調査して報告をするということでよいですか。

保健福祉総務課長
 社会福祉施設、それから病院につきましても、同じく10月末までに報告することになっております。

しきだ博昭
 先ほども御説明の中に社会福祉施設、それから病院、職員が目視調査を行うという、こういう調査の方法についての説明の中で触れられておりますが、こういう仕方というんですか、そういう方々がそういう調査を行うこと、また技術的に判断することが可能なのか、その辺についてはどうでしょうか。

保健福祉総務課長
 目視調査ということですが、今回の一連の吹付けアスベストの調査というのは、とりわけそういった実態があるかどうかを確認する必要がございます。その際には、設計図書をめくり、あるいは設計、施工業者に問い合わせるということで対応してもらっているようでございます。しかしながら、小さな建物ですとか、賃貸借物件の場合、あるいは設計図書がなかったり、設計業者がいないという場合がございます。この場合には、施設管理者の目視により吹付けアスベストの有無を確認する必要があるということでございます。
 それから、吹付けアスベスト等の存在が確認された場合、その損傷とか、劣化、いわゆる状態について申し上げることになりますが、その際に目視という形で確認をされるのが実情でございます。そういうところで、目視ということが相当になりますが、保健福祉部といたしましては、先ほどお話がありましたように、一般的には素人の方がやるということもございますので、依頼した際に、どのような場所にアスベスト類が使用されている可能性があるのか。それから、どのような状態がアスベストには損傷とか、劣化した状態なのか、そういうもの参考資料をあわせて送付しまして、依頼してございます。しかしながら、現実には施設、病院の職員で判断がなかなか難しいという場面もあろうと思います。その場合には、やはり専門業者に判断していただくことが必要だと思います。


しきだ博昭
 そうした調査の結果、アスベストの飛散のおそれがあるということが認められた場合は、速やかに緊急的な措置をするというお話がありましたが、緊急的な措置というのは、具体的にどういう作業であるのか、そのあたりについて説明いただきたいと思います。

保健福祉総務課長
 緊急的な措置ということでございますが、吹付けアスベスト類が損傷とか、劣化しているという状態につきましては、そういう恐れがあるということであれば、吹付けの場所にもよりますが、施設の利用者、あるいは職員に健康被害が出るということがあると思います。今年の7月に施行されました石綿障害予防規則というのがございます。その中で、事業者はその労働者を就業させる建築物の壁、柱、天井等につけられた石綿等が損傷、劣化等により暴露するおそれがあるときは、当該石綿等の除去、それから封じ込め、囲い込み等の措置を講じなければならないとされてございます。
 この規則は、多くの利用者、あるいは患者が利用する社会福祉施設や病院等について、そういった状況があれば、それぞれの管理者に、この規則にかんがみ、封じ込め、囲い込み等の措置をきちんと要請すると、そんな考えのものでございます。

しきだ博昭
 除去、封じ込め、囲い込みといった、こういった対策の要請をしていく。その費用負担については、国なり県の方の補助といいますか、助成というのか、そういったものはあるのですか。

保健福祉総務課長
 社会福祉施設につきましては、国の制度の中で補助制度がございます。施設等の改修についてということで、その中のメニューでアスベストの対策ということが書かれてございます。ただ、全体に、どの程度の予算を国の方で対処するか。実際、調査の結果によりまして、どの程度の金額になるのかを含めましてでございますが、制度としては、現在、国の補助制度があるということでございます。

しきだ博昭
 それでは、10月末までに調査報告がされるということですが、その調査結果について聞きたいと思いますが、結果の公表について、どのように今現在、考えておられるのか、その点をお聞かせいただきたいと思います。

保健福祉総務課長
 社会福祉施設、それから病院等について、厚生労働省依頼の調査でございます。先ほど申しましたように、11月には国の方では集計を経た後、公表するという考えでございます。これを県として、どのように公表するかということでございますが、国からの調査依頼ということもございますので、一義的にはこういった調整を図りたいと思います。
 それから、先ほどの資料の中でも県としていろいろな施設、私どもの所管の社会福祉施設、それから病院以外の施設についても県の方でも1,000u以上の建物等についても調査があるというふうに聞いてございますので、全庁的な対応も必要かと思っております。
 それから、もう一つは先ほど申しましたように、社会福祉施設等の調査、これは政令市、それから中核市も県と同じように調査をしますので、それらとの横並びと申しますか、そういったことも調整しながら、公表については前向きに検討したいと思っております。

しきだ博昭
 では、県民の健康不安に対しての具体的な対応について、保健福祉事務所における相談窓口を7月13日に設置をしたということですが、ここでの相談の内容とか、件数、今現在のですね。それから、どういった内容の相談が寄せられているのか。現時点で把握をされている範囲で結構でございますが、その点についてお聞かせいただきたいと思います。

健康増進課長
 8月18日までの集計について、御報告させていただきます。
 健康相談については38件ございまして、全体については196件ございますが、労災について45件、環境について101件、その他12件といった状況となってございます。

しきだ博昭
 医療従事者に対する技術研修の実施というものがありますが、予診などの向上を図る。医療機関の従事者の方の技術は、どういう研修があるのか、国の方の指導を受けるのか、県としても、県民の不安というものをとらえながら、その辺の具体的な研修の内容、そのあたりについて、お聞かせいただきたいと思います。

健康増進課長
 医師の研修につきましては、地域がん診療拠点病院、県内に現在、県立がんセンターと藤沢市民病院の二つがございますが、その地域がん診療拠点病院の機能の中で施設内の医師、または施設外の医師に対する研修というのを行うこととなってございまして、その中で今年度については中皮腫について、県の医師会などと協力しながら、研修を行いたいと考えておりまして、現在、調整中でございます。

しきだ博昭
 県立がんセンターなど、2箇所で実施をしているということですが、県内の医療従事者がそこに行って研修を受けるという、こういう形の対応になるんでしょうか。

健康増進課長
 御指摘のとおりでございます。


しきだ博昭
 速やかに、そういった研修体制を整えていただいて、県民のそういう相談窓口に寄せられた対応について、適切に対応していただきたいと思います。
 今日の朝日新聞にも、全国の駅舎約3,700箇所でアスベストを使用しているとか、そういう見出しが毎日のように取り上げられております。様々な厚生労働省からの要請に基づくアスベストや、あるいは人的に対しての取組だとか、除去、そういった対応については、迅速に行っていただきたいというふうに思います。今後も、こういった調査の速やかな実施と、そういったものは緊急的な措置を含めた対応について、保健福祉部のみならず全庁挙げて、研究を深めていっていただいて、取組の一層の充実をしていただきたいということを最後に要望させていただいて、この質問を終わりたいと思います。


(2) 県立社会福祉施設等の運営の方法、指定管理者制度の導入状況について

しきだ博昭
 県立社会福祉施設の運営については、知的障害者施設、老人ホームについて、民営化の取組がこれまで進められてきたところであります。平成15年11月の県立社会福祉施設の将来展望検討会議の報告書の中には、所管する22の県立社会福祉施設の民営化が提案されております。一方、地方自治法の一部改正が平成15年7月に施行されて、公の施設の運営について、指定管理者制度が取り組まれたところでもあります。また、その中で津久井やまゆり園のように、この報告の内容に沿って、指定管理者制度の導入が図られた社会福祉施設がありますが、他の施設等への制度導入についての今後の考え方について、確認させていただきたいと思います。
 まず、県立社会福祉施設の将来展望検討会議が15年11月に設置をされておりますが、そもそもこの会議を設置した目的は何なのか。それと、あわせてこの会議の人員の構成、検討の期間、そして検討の結果、提出をされた報告書の内容、これらについてお答えをいただきたいと思います。

保健福祉総務課長
 まず、将来展望検討会議を設置した目的でございます。
 県立社会福祉施設の運営の在り方につきましては、平成11年5月に県立施設の運営の弾力化、こういう考え方の指針を定めたところでございます。その指針では、県立社会福祉施設としての機能を果たしていく施設については、業務や施設運営、弾力化など、効率的な運営を目指していくということでございます。
 それから、もう一つ、県立社会福祉施設としての先導的な役割を達成したものについては、民間の整備状況なども踏まえ、民間への移譲や廃止を検討していくことが基本的な考え方として答申の中で示されております。県といたしましては、こういった考え方に基づきまして、こういった社会福祉施設の運営主体の変更、あるいは施設の廃止ということをにらみます一方、国におきまして、介護保険制度、あるいは支援費制度の導入、そうしたことがありまして、社会福祉施設が変化していくと、こういうこともございまして、改めまして県立社会福祉施設の在り方を検討する必要があるだろうということで、ただいま申し上げました将来展望会議、県立社会福祉施設の将来展望検討会議を15年7月に設置したところでございます。
 それから、委員の構成ですとか、この検討会議での検討期間ですが、県立社会福祉施設22の施設、これを対象としまして、この検討の結果が利用者、施設経営者に与える影響が大きいと、そういうふうに考えられますことから、その委員には関係者ということで、県の福祉施策、社会福祉施設の運営を見据えた有識者から、具体的には福祉施設の代表、利用者家族の代表、それから大学教授など8名の方々を委員としまして、検討会議を15年8月から去年の11月まで5回、開催いたしました。
 それから、報告書の内容でございますが、大きく三つに分けて報告をいただいてございます。
一つは、昭和20年代以降の県立社会福祉施設の果たしてきた役割、これらのうち、既に民間移譲や廃止、施設の統合、あるいは運営委託などの取組を行った施設の概要についての報告でございます。
 それから、二つ目として、福祉を取り巻く状況の変化と今後の県、福祉行政の方向性に向けてでございまして、ここでは近年の少子高齢化の急速な進展、あるいは核家族化など、社会環境の変化を踏まえまして、様々な新制度の見直しが進められてきたということ。
 それから、平成の時代に入ってからの福祉行政権限、県から市町村への移譲ということがございます。そういったことを踏まえた県福祉行政の期待される方向性などが、見られてございます。
 最後に三つ目として、まとめとして県立の施設、22の施設について、7施設については個々の施設の課題が整理されて、具体的な方向性、例えば引き続き県営施設の視点で運営していく、あるいは機能強化を図りつつ、一義的には運営主体の見直しを検討する等がございます。また、残りの管理委託の15の施設につきましては、具体的な方向性として、民間移譲、あるいは中期的に民間移譲するべきだというふうに意見があり、その役割を担うというふうなことが示されているところであります。

しきだ博昭
 今の御説明を聞きながら、県立社会福祉施設は診療所の運営形態についてでありますが、報告資料にも三つの方向性が出されていますが、県立県営を維持する施設、指定管理者制度を導入する施設、それから民間へ移譲していく施設、こういった考え方、方向性が示されておりますが、この考え方、どういった考え方のもとで、こういった運営の方向性を示したのか。この辺について、概要をお聞かせいただけますでしょうか。

保健福祉総務課長
 県営社会福祉施設の運営につきましては、先ほど申し上げました検討会議報告書の趣旨を尊重して、時代の変化に対応した県の対応を、お配りしました資料の11ページに、県立社会福祉施設等に対する指定管理者制度導入等の状況として、お示しいたしました。
 まず、県立県営を維持した中里学園を初めとした六つの福祉施設でございますが、重度の被虐待児童への個別対応、心理的療法というのは、これはもう県立県営施設に対して求められていることでございますが、それ以外には重度意識障害、ALSいわゆる筋萎縮性側索硬化症、こういった障害者の受入れが可能な施設、高度障害者などで専門的な支援が求められるなどの理由で、現状では民間では対応できない。そういう機能を県営施設で担うということで答申しています。
 しかしながら、資料に記載したとおり、今後、中期的には運営主体などを検討すべきである。あるいは、民間への運営委託について検討すべきである。先ほどの将来展望会議の中でも、県立の施設については、そういった意見もいただいてございますので、今後、そういうものを対応した県の役割を踏まえまして、運営主体などの研究をしてまいりたいと考えております。
 次に、指定管理者制度を導入するとした七沢療育園などの福祉施設ということでございますが、従来の管理委託制度の中での県立民営の運営が行われているということで、引き続き委託という形、新しい県の指定管理者制度を導入するということが望ましいとしたものであります。しかしながら、資料記載の3老人ホーム、それから1保護施設でございますが、これについては県立施設としての役割が相対的に低下しているなどの理由から、県立施設として運営する意味が少ないということで、民間法人に移譲するということで、以上が意見の集約でございます。

しきだ博昭
 民間移譲が予定されている社会福祉施設について、お答えをいただきましたが、湘南老人ホームや平塚ふじみ園などの県立社会福祉施設については、民間社会福祉法人に移譲するという形になって、このまま民間に移譲する理由の中に、県立施設としての役割は相対的に低下をしてきたという現状把握の認識がされているというのが挙げられていますが、老人福祉施設を、具体的にどういった理由でこういうことを推進しているのか、お示しをいただきたい。

高齢福祉課長
 県立の3老人ホームについて、お答えをさせていただきます。
 県立の老人ホームにつきましては、これまでその役割といたしまして、民間では処遇困難な重度の認知症高齢者の積極的な受入れ、それと保健福祉部が養成、育成にかかわる研修、研究機能、それと民間施設に対する介護技術面での助言指導を行ってきたところでございますが、そうした中で平成12年度から介護保険制度が導入されまして、民間の特別養護老人ホームにおきましても、積極的な運営が図られてきたということ。それから、平成15年1月からは、申し込み順に受け入れていて、入所者を在宅での介護が難しい方々を優先的に受け入れるよう入退所指針を改正しましたところから、入所者の重度化が進んでおります。
 実際、民間の特別養護老人ホームを見ましても、民間の老人ホームの要介護度が県立の老人ホームよりも高い施設も実際には、もう出てきてございますので、またもう一方で国におきましても、平成26年度に向けまして、すべての特養は要介護度4及び5の入所者の割合を7割以上にするというような方向も出されてございます。そういう意味で、処遇が困難な重度の認知症高齢者等を積極的に受け入れていくという県立の主な役割というのが、相対的に低下してきているというふうに考えまして、こういった施設の現状を踏まえまして、移譲を検討しているところでございます。

生活援護課長
 保護施設について、お答えをさせていただきます。
 具体には、平塚ふじみ園でございますが、御承知のとおり、平塚ふじみ園につきましては、生活保護法に基づきます救護施設ということになってございまして、救護施設につきましては、生活保護を受けていらっしゃる方、あるいは必要とされる方の中で、障害等によりまして、独立して日常生活を営むことが困難な方を幅広く受け入れる施設でございます。そうしたことから、介護ですとか、あるいは看護ですとか、そういった面におきまして、必ずしも高度な専門性を要求されていくものではありません。これが1点でございます。
 また、生活保護制度における施設ということでございますので、必要な事務費ですとか、生活費等につきましては、福祉事務所から施設の方に支払われていきますので、経営的には一定程度、安定が見込まれるということでございます。
 さらに、民間におきましても、こういった施設の運営を積み重ねてきて、そのノウハウを蓄積している法人も増えてきているところでございまして、全国的にも救護施設の約6割が民立の施設ということになっているような状況でございます。こうしたことから、民立であっても十分に運営していくことができるというふうに見込んでおりまして、県立施設としての役割も相対的に低下しているというふうに考えているところでございます。

しきだ博昭
 これまでの検討を踏まえて、資料にありますとおり、平成18年4月にそれぞれの施設の管理運営が委託をされている、民間の社会福祉法人に移譲する方向で調整、整理がなされているということでありますが、そういった施設で実際に利用をされている方々や、その御家族に対する説明、それらについて行っておられると思いますが、その実施の状況と、その説明を行った後の利用者の方々や御家族の方々の反応、とらえ方、受け止め方などについて、お聞かせいただきたいと思います。

高齢福祉課長
 私の方から、県立3老人ホームの方について、お答えさせていただきます。
 この老人ホームの方につきましては、私ども利用者や家族等に対しまして、これまで4回にわたって説明を行ってまいりました。具体的に申しますと、まず昨年の11月に利用者本人、それから家族に対しまして、検討していること。移譲先の要件などを詳細に説明いたしまして、それらの方々の意見や意向などアンケート調査を実施させていただきました。この調査結果によりますと、約7割の方が現在、施設を運営している社会福祉法人への移譲を望んでいると、運営は変えない方が望ましいという意見がございました。
 意見、要望といたしましては、サービスの質の低下や利用者負担の増加を懸念されるような意見、また移譲後においても県による監督が必要であるといったような意見もございました。その後、本年の2月から3月にかけまして、説明会を開催させていただきましたが、その中では移譲に向けた検討状況とか、今、申しましたアンケート調査の結果も説明させていただきました。それまでの意見におきましても、やはりサービスの質の低下、それから補助金の削減による職員の減少といったような心配もされるような声もございました。こうした家族の方々の声、懸念、心配につきましては、移譲までには十分に取り計らっていけるように、私ども努力してまいりたいというふうに考えているところでございます。

生活援護課長
 平塚ふじみ園について、お答えをさせていただきます。
 先ほど、御説明いたしましたように、平塚ふじみ園につきましては、御利用されている方は、独立して日常生活を営むことができない方ということになってございまして、これらの利用者の多くの方は御家族の支援がないということが主な原因ということもございまして、御家族の状況といたしましては、御家族がいない、あるいは御家族との交流が途絶えているという方がほとんどでございます。こうしたことから、御家族に対する説明はなかなか難しいということで行っておりません。
 御利用されている皆様に対しましては、毎年行っております利用者との全体懇談会というものがございまして、そちらで書面を用いて御説明、お知らせをさせていただきました。また、同時に移譲に関してアンケートをとらせていただいたところでございます。アンケートの回答におきましては、移譲先について約7割の方が現在、管理運営を委託しております社会福祉法人の継続ということを御希望されるというような結果が出ているところでございます。
 また、自由意見ということでアンケートをお書きいただいた中では、やはり職員、あるいは食事、行事などを継続してほしい、今のままがよいというような意見がかなりあったというような状況でございます。関係団体に対しましては、ボランティア団体がかなりありまして、御支援いただいているところもございます。それから、地元の自治会、それから地域の社会福祉協議会、いろいろな面で御支援いただいておりますので、そちらの代表の方には私どもの方から直接御説明をさせていただきまして、引き続き御支援をいただけるような旨の御意見をいただいたところでございます。

しきだ博昭
 それでは、続きまして指定管理者制度導入が予定されております診療所について、お聞きしたいと思います。
 診療所の指定管理者の選定状況について御説明がございました。その中で、青野原、千木良、藤野の3診療所に一括して指定管理者制度の導入ということで選定されますが、一括して指定管理者制度を導入することとした理由について、お聞かせ願いたいと思います。

医療課長
 今回、指定管理者制度を導入します津久井地域の3診療所につきましては、医療中核地域対策として、昭和10年代から20年代に設置したものでございます。現在でも、この地域では設置当初と比べまして、診療所数に大きな変化がないこと、またこの3診療所とも外来診療のみならず、高齢者ですとか、障害者等に対する往診を行うなど、地域住民に対するかかりつけ医という役割を行っているというところがございます。
 また、地元の町からの委託を受けまして、住民健診ですとか、乳幼児健診、予防接種等を実施するなど、地域医療における様々な役割を果たしているところでございます。この津久井地域の3診療所につきましては、同一の県域の二次保健医療圏に属しているというところ、また地域的な一体性がございますことから、一括して指定管理者に管理運営を行わせることによりまして、メリットも期待できるという形で判断したものでございます。

しきだ博昭
 今、候補団体の選定に至るまでの経過について、御説明いただきました。この選定に至るまでの手続について、お聞かせをいただきたいと思います。外部委員による評価委員会が設置されたということですが、委員の構成について、あわせてお聞かせいただきたいと思います。

医療課長
 県立の診療所への指定管理者制度の導入に関しましては、今年2月の定例会におきまして、神奈川県立の診療所に関する条例の改正の御議決をいただいたところでございますが、その後に4月22日に公募の公告を行うとともに、募集要項の配布を行ったところでございます。5月16日には現地にて説明会を開催しまして、最終的に応募のあった2団体の参加を得たところでございます。その後、6月に入りまして、保健福祉部長を座長といたします保健福祉部の指定管理者選定会議を二度ほど開催しまして、その中で県が指定管理者に求める水準ですとか、審査基準、評価方法等の策定を行うとともに、外部の有識者等により構成される評価委員会を設置することを決定したところでございます。それに基づきまして、6月23日には神奈川県立診療所指定管理者評価委員会を設置しました。
 その後、6月24日から30日までの間、申請の受付を行いまして、二つの団体から応募があったところでございます。一つが資料にもございますように、社団法人地域医療振興協会と申しまして、栃木にございます自治医科大学の卒業生を中心に設立されまして、へき地医療の充実のため、全国各地で病院や診療所の管理運営を行っている団体でございます。
 もう一つ、御承知のように日本赤十字社で、全国で赤十字病院の運営ですとか、災害時医療への取組を行っている、この2団体から応募があったところでございます。
 この応募を受けまして、8月1日と11日に評価委員会を開催しまして、16日には委員長から評価結果の報告をいただき、同日、8月16日に指定管理者選定会議を保健福祉部の方で行いまして、日本赤十字社を指定管理者の候補とすることに決定したところでございます。
 また、評価委員会の委員でございますが、診療所は身近な医療機関として、直接、住民にかかわりのある必要不可欠な施設でありますことから、幅広い観点から評価をいただくために、医療関係団体の代表の方3名のほかに、地域住民の方1名、さらに公認会計士の方1名に御参加をいただいたところでございます。

しきだ博昭
 この選定に当たり評価委員会での外部委員の意見、これらについては、どういったものがあったのか、お聞かせをいただきます。

医療課長
 評価委員会における委員の方々の御意見でございますが、総じてどちらの団体も県立診療所の管理運営を行うには十分な実績が認められるという評価をいただきまして、ただ御意見としては、いろいろなものがあったというところでございます。
 まず、社団法人地域医療振興協会につきましては、事業計画につきましては、他県での診療所の管理運営の実績に裏づけされたきめ細かい計画が策定されていると、そういう評価をいただきました。特に、人員配置ですとか、人材育成については、組織的なバックアップの体制が整っているというところで、高い評価を得たところでございますが、その一方で実際の運営に当たっては、緊急時の支援体制ですとか、また二次、三次の病診連携の体制の構築が今後の課題という形で残されているというところと、また財務面におきましては、総資産に対する借入金の比率が比較的高いというところにも、若干の懸念があるという御意見もあったところでございます。
 それに対しまして、日本赤十字社につきましては、津久井地域で中核的な医療機関の津久井赤十字病院がございますが、この長年の実績ですとか、災害時医療への取組に裏づけされました信頼感が住民に強くあるというところと、また事業計画を見ましても、地域の医療環境を分析した上での具体的な計画が示されておりまして、信頼性の高い内容になっているという評価がありました。
 また一方、地域の中核的な医療機関、津久井赤十字病院がその地域で診療所まで行うことによって、地域内の病診連携ですとか、診診連携、ここら辺を懸念する意見もあったところでございます。

しきだ博昭
 総合的に判断をされた結果、最終的な保健福祉部の選定会議で日本赤十字社が指定管理者としてふさわしいという認識を示されたと思いますが、資料で申しますと、総合得点においては、合計点で社団法人地域医療振興協会が上回ったが、この得点で判断をされなかった理由について、もう少し御説明、理由について、お聞かせいただきたいと思います。

医療課長
 評価委員会の審査結果を踏まえて、日本赤十字社が指定管理者にふさわしいという形で判断させていただいた理由というところでございますが、まず評価委員会につきましては、確かに委員おっしゃるように、総合得点では地域医療振興協会が上回るところ、3対2というところで、日本赤十字社という形で評価委員会では結論をいただいたところでございますが、これにつきましては、採点をする前の段階に委員長から各委員の採点結果、支持された委員の多い団体を選定することにしたいという提案が、委員長の方からなされまして、それを委員会に提出して、特に異議がなかったというところがございましたので、委員会の総意として決定したと、そういったプロセスで評価委員会が行われた。
 選定会議で、この指定管理者として日本赤十字社がふさわしいと判断した理由というところでございますが、選定会議におきましても、評価委員会の議論と同様にいろいろと両団体とも十分な実績を持っており、いずれの団体を候補としても、これまで以上に医療サービスが向上するのではないかというところの評価が一致したところでございますが、評価委員会において意見が出されましたように、日本赤十字社は既に津久井地域における長年の実績を有しているというところが、地域住民にも大きな安心感を与えているというところと、緊急時のバックアップ体制も近くに日赤がございますので、そういった意味でのバックアップ体制も構築されているというところに加えまして、医療団体の事業計画等を選定会議でも比較したところでございますが、日本赤十字社の事業計画が地域の医療環境を分析した上で、より具体的な内容であるというところと、両団体とも県が求める医療体制の水準を確保している中で、日赤の方の収支計画がより効率的な運営計画になっていると、そこら辺のところを総合的に判断しまして、両団体を比較した結果、指定管理者の候補としては日赤の方が、よりふさわしいという形で判断させていただいたところでございます。

しきだ博昭
 これまでの質疑の中、県立社会福祉施設の将来展望検討会議の報告書を踏まえて、運営形態の在り方そのものを見直して、それから具体的なところ、触れられたところについては、率直に評価をさせていただきたいと思います。
 それから、利用者のサイドに立った場合に、指定管理者制度の導入、民間への移譲、引き続き県立県営を維持していくもの、こういう三つのグループと連携しながら、鋭意そうしたサービスの水準が低下することが決してないように努めていくということが最も大切なことだというふう思っていますので、今後のそれぞれの運営の在り方に対して、遺漏なきように準備を進めていただきながら、こうした利用者の費用負担が増えるとか、医療のサービス質が低下するのではないかと、こういう不安を払拭していただくように、一層努力をしていただきたいということを最後に申し添えて、この質問は終わりたいと思います。


(3) 災害時における医療救護対策等について

しきだ博昭
 昨年来、新潟県中越地震や、今年に入りましても、3月には福岡県では西部沖地震などがありましたし、7月には私どもの県内でも震度5弱を観測をする大きな地震が相次いでおります。さらに、先週の8月16日には宮城県において震度6弱を観測するこうした地震がございました。こうした地震などの自然災害、いつ起こってもおかしくないという、こうした状況が続いているところでございます。こうした災害、自然災害の恐ろしさを痛感したところでもあります。
 こうしたこれらの一連の災害、阪神・淡路大震災から10年という節目の年でもありますので、こうした災害を踏まえて、本県における災害時の医療救護体制、あるいは特に注目をされている、こうした医療救護者、高齢者や障害者、こうした要援護者に対する対応等について、お伺いをしたいと思います。
 まず、このような災害を想定をした本県における医療救護体制について、内容がどのようになっているか、御説明をいただきたいと思います。

健康危機管理担当課長
 最近、地震が多いということで、災害時に関する医療救護活動というのは、基本的には第一には市町村が対応するという形になっております。県では、広域的な総合調整及び応援、補完をするという考え方に立っております。したがいまして、市町村については災害の規模にもよりますが、速やかに災害対策本部を立ち上げまして、医師会との連絡をとりまして、救護所を立ち上げるということが基本になっております。
 県はどうするかということになりますが、県におきましては、これもやはり規模によりますが、県庁内に医療救護本部を立ち上げます。これは、県の災害対策本部とは別に医療に関係する医療救護本部ということで立ち上げます。これは、やはり広域的な観点から調整を行うということで、医師等の不足により医療救護活動に支障が起きないようにということで、市町村からの要請に基づきまして、直ちに対応をとるということになっております。
 さらに、派遣ということ以外に災害医療拠点病院というのを県内に30箇所指定してございます。その拠点病院、あるいは県医師会等の状況を把握しながら、救護班の派遣等、必要な調整を行うということになっておりまして、さらに規模によりましては、広域的な体制が必要になるということになります。その場合には、近県、あるいは関東地方知事会、あるいは全国知事会等と応援協定を結んで対応するという形になっております。

しきだ博昭
 医療救護について、市町村が第一義的に取り組んでいくと。それから、県では救護班の派遣調整を総合的に行っていくという、こういう役割分担がなされているということになりますが、災害の規模によっては複数の市町村をいわゆる市町村域を越えて搬送をするという、こういう事態も想定をされるわけですが、昨日、尼崎市での列車事故について、大阪の府議会議員と話をしていましたら、尼崎市と堺市は川を挟んでいるが、そういう搬送先の県域が変わってくるわけで、そういう市町村域、そういうことを越えて搬送するというのが、十分連絡がふだんからされてなかったというところが若干あったような、そんな指摘をされていました。それは午前中に起こった事故ですが、川を挟んですぐ行けばいいのに、徒歩圏内のいろいろなところへ搬送する、そういうところで少し手間取っていて、その辺も県境を越えた市町村域を越えた連携が不十分で、少し時間がかかって午後になってしまった。本県についても、そういう一分一秒を争う緊急の事態、また、二つの市区町村で大きな災害が発生した場合に、市町村域を越えて搬送する事態が想定されるといったケースについて、本県としてどのような調整、あるいは対応を考えておられるのか、対応されているのか、この点をお聞かせいただきます。

健康危機管理担当課長
 尼崎市の列車事故の例を挙げていただきましたが、神奈川県の場合には全国的に同じだと思うんですが、いろいろな患者、最初の事故からの話をさせていただきますと、いろいろな事故といいますか、災害が起こったというふうに想定しますと、患者さんをまず市町村における救護所に運ばれるという形になっております。そこで適切な搬送先等が必要であるということを判断した場合には、地元消防が病院に運ぶと。基本的には、市町村の消防の救急が運ぶという形になっております。
 さらに、市町村域で足りない、あるいは広域な搬送が必要だということになったときの話ですが、そのときには被災地の災害拠点病院、こういうのがございます。さらには、被災地以外の災害拠点病院というのがございます。そういうところに搬送して、広域な対応をするという形になっておりまして、その受け入れ先病院の確保、あるいは搬送手段の調整等については、我々の方で行うという形になります。
 先ほどの尼崎市の関係の消防で時間がかかったという、そういう話ですが、もともと消防法によりますと、救急患者の搬送先というのは原則として、救急告知を受けている医療機関に運ぶということで、地域の限定はされておりません。したがいまして、市域を越えたとしても、近くの医療機関があれば、そこに運ぶという考え方は変わりないと思います。ただ、現実的には、そういう例があったのかなという感じはしますが、神奈川県域におきましては、市域を越えた救急患者の搬送というのは例がないわけではなくて、必要に応じてやっているということでございます。

しきだ博昭
 それでは、災害時における医療においては、規模にももちろんよりますが、大量の医薬品等の確保、そしてその輸送というものが大変重要なことですが、医薬品等の確保や、あるいは輸送に対して、きちんと対応が検討されているか。酸素ボンベを利用されている呼吸機能障害者の方が、そういった特別な医薬品のみならず、医療機器ですとか、そういう災害時における、そういった機材の確保や医薬品の輸送などについては、どうでしょうか。

薬務課長
 救護活動に必要な医薬品の備蓄につきましても、一義的には市町村が行うことになっております。県といたしましては、市町村から備蓄した医薬品の不足等による応援要請があった場合には、医薬品の調達を支援するということになっておりまして、そのために神奈川県医薬品卸業協会や日本赤十字社神奈川県支部などと医薬品の供給に関する協定を結んでおります。市町村からのそういう要請がありました場合には、医薬品の供給等を優先に受けるということになっております。医薬品の輸送につきましては、医薬品卸業者の各営業所における車両を事前に届け出を行いまして、緊急通行車両確認証というものの発行を受けまして、災害時に備えていくというところでございます。

しきだ博昭
 それでは、大規模な地震や自然災害が発生したときに、通信手段が途絶えたりというわけです。今、高齢者、障害者等のいわゆる要援護者が地域で孤立するということが想定されておりますが、山古志村の例を含めて、そういったことが想定されます。県では、そうしたいわゆる要援護者に対して、どのような取組をされておられるのか、現状をお聞かせいただきたいと思います。

健康危機管理担当課長
 昨年の台風等で、特に言われたことですが、災害発生直後の要援護者の安否確認、あるいは迅速な救出などについて問題があったというふうに言われております。県では、この問題につきましては、早くから対策をとることが必要であるということで、市町村が要援護者に対する支援体制を整備する際のガイドラインというのをつくりました。これは、平成8年に最初につくりまして、災害時における災害弱者支援マニュアル作成指針というのをつくっております。そして、各市町村にお配りし説明を行っております。
 さらに、それを改訂いたしまして、平成15年度に要援護者支援マニュアル作成指針を作成いたしました。そして、市町村の要援護者に対する支援策の推進を図ってきております。高齢化が進む中、多くの市町村では特に災害時における要援護者の孤立化を避けるべく、必要な支援策を検討しているというふうに聞いておりますが、一部の市町村においては、まだその辺の対策に苦慮しているという市町村もあるように聞いております。
 県といたしましても、市町村に対しまして、その支援体制の整備とか見直しについて、早急に図られるよう、引き続き市町村の実情を把握しながら、必要な情報等を積極的に流し、的確な対応をとってまいりたいというふうに思っております。

しきだ博昭
 県では、阪神・淡路大震災以降、着実に救護体制の整備に努めておられるということでございますし、要援護者対策についても平成8年にガイドライン、また15年度のマニュアルの策定、そうした対応をお示しをされております。それらの説明がありました。その都度、いろいろなことでそういう自然災害が相次いでいる現状を認識をしていきながら、神奈川でそういうことが起こった場合に、どう対応するか、なお一層こうした県内の、あるいはこれまで起こってきた災害や、あるいは県内外でも、そうした教訓を踏まえながら、今後、可能性のあるこうした事態に備えていくべきだと思います。今後も、こうした医療救護対策を市町村とともに、より充実させていただくことを最後に要望して、私の質問を終わります。


神奈川県議会議員 しきだ博昭

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