(しきだ博昭)
昨年は宮城県沖を震源とする地震や十勝沖地震など震度6弱以上の地震が発生しているが、産業が集積し都市化が進んでいる本県で大規模な地震が発生すれば甚大な被害が予測される。地震による災害は避けることができないものであり、日頃から十分な対策を講じていくことが重要である。本県にも大きな被害が出ることが予測されている東海地震については、「地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律(地震財特法)」に基づく地震対策緊急整備事業計画により、地震防災対策事業が推進されているが、この地震財特法は来年の3月に期限切れを迎えると聞いている。 そこで、この地震財特法の期限切れに関連して、何点か伺いたい。
東海地震発生の切迫性が指摘されているが、地震が起きる危険性はどの程度高まってきているのか。また本県の被害はどの程度と予測されているのか。
(防災消防課長)
東海地震による被害の想定についてですが、平成11年3月に本県が発表した被害想定調査によると建物大破棟数は約20,100棟、火災による全焼は2,200棟、その他斜面災害による大破棟数を含めますと全体で約23,000棟が大破又は焼失する想定になっており、それによる犠牲者(死者)は約230名と想定しています。
(しきだ博昭)
本県においても県西部の8市11町が強化地域に指定されており、地震財特法による計画事業が実施されているが、本県では、法期限となる今年度末までの事業の実施状況をどう見込んでいるのか。
(防災消防課長)
地震財特法による地震対策緊急整備事業計画は、昭和55年度から始まっており、4回の延長により、平成16年度までの25箇年の計画となっております。これまで実施してまいりました事業の内、事業費の大きい主なものを順に申し上げますと、まず、住民が避難する避難地の整備事業が最も大きくなっておりまして、342億円程ございます。ついで、小中学校の耐震化工事が243億円程となってございます。そして、緊急輸送路の事業が199億円、さらには消防車両や消防水利などの防災用施設の整備事業が151億余万円ということでございます。全体の合計では、25箇年の事業費ベースで申し上げますと、平成16年度末で約1,276億円の実績を見込んでおりまして、約1,349億円の計画事業費に対し、進捗率は95%程度となる見込みでございます。
(しきだ博昭)
東海地震の対策を促進していくため地震財特法が制定されているが、この法律によるメリットは何か、その具体的な内容について伺いたい。
(防災消防課長)
この法律のメリットでございますが、強化地域に指定されている市町村が行う事業について、国が財政上の特別措置を講じており、関係の都県や市町村の財政的負担が軽減されるメリットがございます。具体的に申し上げますと、補助率の嵩上げでございまして、例えば、消防ポンプ自動車などの消防用施設の整備、公立小中学校の改築や耐震補強については、補助率が1/3のところを1/2に嵩上げされ、木造の社会福祉施設の改築については、1/2から2/3に補助率が嵩上げされております。また、これ以外にも地方財政法の規定外の経費であっても地方債を起こすことができ、更にこの地方債の元利償還に要する経費は、地方交付税の基準財政需要額に算入されております。
(しきだ博昭)
強化地域の市町にとって大きな意義のある法律であるということは分かったが、この法律の期限切れについて、関係市町ではどのように考えているのか伺いたい。
(防災消防課長)
県内の地震防災対策強化地域に指定されている8市11町におきましては、全市町ともこの6月定例議会で、法律の延長に関する意見書が採択され、関係各大臣宛に意見書の提出がされております。
(しきだ博昭)
関係市町村等が法律の延長を強く要望しているとのことだが、地震財特法を延長した場合どのくらいの事業が可能と見込んでいるのか伺いたい。
(防災消防課長)
現段階で、関係市町村が試算している状況で、申し上げますと、これまでの計画期間内に実施できなかった事業(残事業)と、新たに対策を講じる必要の生じた事業をあわせて、避難地に通じる避難路の整備、消防ポンプ自動車などの消防用施設の整備、公立小中学校の耐震化工事、土砂流出を防止するえん堤工事の砂防施設整備など合わせて7事業、事業費全体で約120億円にものぼるものと見込まれる状況でございます。
(しきだ博昭)
県も関係市町と連携をとって法の延長を関係方面に積極的に働きかけるべきと考えるが、どのような活動を進めているのか伺いたい。
(防災消防課長)
県といたしましても、来月上旬には、「平成17年度国の施策・制度・予算に関する提案・要望」において、法の延長を要望することになっております。また、関東地方知事会、八都県市首脳会議、全国知事会においても、法の延長が要望事項として了承され国に対し要望活動がなされているところです。さらに、地震防災対策強化地域の都県市で「地震防災対策強化地域都県市連絡会」を構成し、国に対し要望活動を行っております。今後も、あらゆる機会を捉え、要望活動を行って参りたいと考えております。
(要望)
東海地震はこれまでの発生状況からして、いつ起きてもおかしくない状況となっている。この地震により県西部の地域では大きな被害が出ると想定されており、地震財特法に基づく事業計画により、これまで地震防災対策が積極的に推進されてきているが、被害を最小限にしていくためには、なお一層対策を強化していく必要がある。今後とも東海地震対策に万全を期していくために、国の財政上の支援が継続されるよう、地震財特法の期限の延長について、関係の都県や市町村と連携して、国へのより一層の働きかけをお願いいたしたい。 |